シェイプオブウォーターは気まずい?濡れ場の真相と鑑賞の回避策
シェイプ オブ ウォーター 気まずいと感じる視聴者が後を絶たないのは、決して気のせいではない。世界最高峰のアカデミー賞で作品賞をはじめとする4部門を制覇した輝かしい実績を信じ、週末の家族団らんや付き合いたてのデートで気軽にお勧め映画として再生した結果、リビングが凍りつくような事態が全国で多発している。
幻想的で美しいラブストーリーを期待していたはずが、突如として画面いっぱいに広がる露骨な性描写と容赦ないバイオレンス。張り詰めた空気の中、手元のスマートフォンでシェイプ オブ ウォーター 気まずいと検索してその理由を確かめようとする人が今なお絶えないのは、作品の芸術性と日常的な鑑賞シチュエーションとの間に大きな落差が存在するからだ。本作が持つ強烈な引力と、誰かと一緒に見る際のハードルの高さを徹底解剖していく。
家族や恋人と見ると気まずい?同席NGと言われる3つの理由

本作が「同席NG映画」として頻繁に名前を挙げられる最大の理由は、視聴者の不意を突く過激な表現が序盤から容赦なく畳み掛けられる点にある。美しい愛の物語という前評判だけを頼りに鑑賞を始めると、想定外のシーンの連続に逃げ場を失うことになる。
第一の理由は、開始早々に訪れる日常的なマスターベーション描写だ。主人公イライザの孤独や人間性を描く上で極めて重要な生活ルーティンとして配置されているものの、家族や恋人と並んで鑑賞するにはあまりにも生々しく、視線のやり場に困る空気が生まれる。
第二の理由は、種族を超えた異種間恋愛における直接的な肉体関係の描写である。ファンタジーの枠組みを借りてはいるが、描かれる情熱は極めてリアルで官能的だ。バスルームを水で満たして交わる象徴的なシーンも、事前の心構えがない同席者にとっては強い居心地の悪さを生む要因となる。
第三の理由は、突発的に差し込まれる過激な暴力と人体損壊描写だ。指を食いちぎられる場面や傷口の腐敗など、一般的なロマンス作品のテンポ感を完全に破壊するグロテスクな視覚刺激が、穏やかな団らんの空気を一瞬で粉砕してしまう。
知らずに見ると後悔する過激な濡れ場とグロ描写の真相

本作の描写が観客に強いインパクトを与えるのは、それが単なるショッキングな演出ではなく、物語の根底にある「孤独と解放」に直結しているからだ。しかし、映像のインパクト自体は非常に強烈であり、事前の把握なしではショックを受けるのも無理はない。
劇中では、言葉を持たない主人公が自らの身体と感情を解放していくプロセスが、隠すことなく赤裸々に綴られる。バスタブでの自慰行為から始まり、研究所のクリーチャー(不思議な水生生命体)との衝動的な接触、さらには自宅アパートでの情事へと至る流れは、妥協のない演出で貫かれている。
同時に、敵対者であるストリックランドの残虐性を示す暴力描写も容赦がない。切断された指を無理やり縫合した箇所が黒く壊死していく生々しい経過や、家畜や人間に対する冷酷な暴力は、まさにホラー映画さながらの質感を持つ。美しい映像美の裏に潜むこの生々しさこそが、不意打ちを食らった視聴者に後悔を抱かせる正体なのだ。
ギレルモ・デル・トロが描くダークファンタジーの真髄とR15+指定の境界線

メガホンを取ったギレルモ・デル・トロ監督は、モンスターへの深い愛情とダークファンタジーの旗手として映画界に君臨してきた鬼才だ。彼が描く世界は、ディズニー的な無菌状態のおとぎ話とは根本的に異なり、常にグロテスクさと神聖さが表裏一体となっている。
従来のハリウッド映画が避けて通りがちな「大人のための童話」を徹底的に追求した結果、本作には日本国内で映画倫理機構(映倫)による「R15+指定(15歳未満の鑑賞禁止)」が下された。これは単なる形式的なレーティングではなく、未成年者の鑑賞を制限するに足る明確な性的・暴力的コンテンツが含まれていることの公的な証明である。
監督にとって、クリーチャーの肉体美や主人公の性への欲求、そして体制側の暴力はすべて同一線上のリアリティとして描かれねばならなかった。その妥協なき作家性が、映画としての圧倒的な完成度と引き換えに、万人受けする気軽さを削ぎ落とす結果を生んだといえる。
映画倫理機構(映倫)のレーティングとアカデミー賞受賞作のギャップ
本作をめぐる最大の悲劇は、「作品賞をはじめとするアカデミー賞主要部門を総なめにした名作」という権威ある看板が、作品の刺激の強さを覆い隠してしまった点にある。一般的にアカデミー賞作品といえば、普遍的で万人に開かれたヒューマンドラマを連想する人が少なくない。
だが実態は、映画倫理機構が明確にR15+指定を宣告した尖鋭的なアートフィルムだ。映画ファンの間では周知の事実であっても、普段あまり映画館に足を運ばないライト層は「受賞作だから間違いない」と過剰な安心感を抱いてしまう。この認識のズレが、リビングルームでの気まずい事故を量産する元凶となっている。
名門サーチライト・ピクチャーズが手掛ける作品群は、常に作家の独自性を最優先し、既成概念を壊す挑戦的なテーマを内包している。本作もその系譜に連なる傑作であり、受賞歴という記号だけで安全なエンターテインメントだと判断するのは極めて危険だ。
サリー・ホーキンスとダグ・ジョーンズが体現した純愛の異質さ
観客が気まずさを感じる一方で、映画ファンや批評家から絶賛を浴び続けるのは、主演のサリー・ホーキンスと怪演俳優ダグ・ジョーンズによる魂の演技があるからに他ならない。
発声障害を持つイライザを演じたサリー・ホーキンスは、言葉を一切使わずに表情と手話、そして全身の躍動だけで溢れ出す情熱と孤独を表現した。彼女が見せる官能性は卑猥なものではなく、社会から不可視化された弱者が自らの生を取り戻すための切実な叫びとしてスクリーンに焼き付いている。
そして特殊メイクの巨匠であるダグ・ジョーンズが息を吹き込んだ生命体は、怪物の恐ろしさと神聖な神々しさを同時に漂わせる。二人が水中で抱き合うクライマックスは、異質でありながら息を呑むほど美しい。この圧倒的な純愛の異質さを理解できる環境で観るかどうかが、本作の評価を真っ二つに分ける分水嶺となる。
サーチライト・ピクチャーズ傑作を事故なく楽しむ鑑賞時の回避策と最新配信状況
『シェイプ・オブ・ウォーター』を心から堪能し、取り返しのつかない気まずい空気を回避するための唯一にして最善の策は、「一人で静かに鑑賞すること」に尽きる。誰の視線も気にせず、ヘッドホンを装着してデル・トロ監督が構築した映像美と音響の世界に没入した時、このダークファンタジーは真の輝きを放つ。
どうしてもパートナーや友人と鑑賞したい場合は、事前の根回しが欠かせない。「R15+指定の大人の寓話であること」「過激な性描写と暴力描写が含まれること」をあらかじめ共有し、互いに納得した上で再生ボタンを押すのが賢明な大人のマナーだ。
現在、本作を視聴できる配信プラットフォームとしては、サーチライト・ピクチャーズ作品を網羅するDisney+(ディズニープラス)で見放題配信が行われているほか、Amazonプライム・ビデオなどでもデジタルレンタルや購入が可能となっている。鑑賞環境とタイミングを正しく選び、映画史に残る美しくも奇妙な愛の物語をじっくりと味わってほしい。 (出典: シェイプ オブ ウォーター 気まずい(Yahoo!ニュース))